「看護師が仕事で必要なパソコンスキルってどのくらい?」
「看護師が勉強すべきおすすめのパソコンスキルは?」
「看護師としてまた働きたいけどパソコンを使えない、苦手。」
「看護師に必要なパソコンスキルの勉強方法を教えて!」
こんな悩みや疑問にお答えしたいと思います。
この記事の内容
- 看護師にパソコンスキルは必要か?
- 看護師に必要なパソコンスキルとは
- 「パソコンを使えない」「パソコンは苦手」な人におすすめの勉強方法と手順
- 看護師の仕事でパソコンを使うメリット
- 履歴書や職務経歴書はパソコンでの入力が必要か、手書きでもOKか
10年以上の看護師歴を持つ筆者ですが、転職などを通じてさまざまな職場で看護師として働いてきた経験があります。
実際に看護師として働くときに使うパソコンスキルについて、現役看護師が解説します。
看護師にパソコンスキルは必要か?
これから看護師を目指す人や、看護師がブランクを経て復職しようとするときの不安要素の一つでもあるのが、パソコンスキル。
紙カルテから電子カルテへの移行が進み、医療現場で働く看護師もパソコン(PC)を使用する機会が大幅に増えました。
電子カルテを導入する医療機関は多く、紙カルテのみで運用している医療機関は少なくなっています。
まだまだ電子カルテへの移行途中で、部分的に紙運用もしながら電子カルテと両方を扱う職場も多いですが、電子カルテの普及は確実に進んでいます。
今後も医療機関でのIT技術の普及が進むことが予測され、看護師の仕事にパソコンスキルは必須となってきます。
ただ、他の企業や職種に比べたら現在のところは看護師には高度なパソコンスキルは求められていません。
パソコンへの抵抗が少なく、必要な入力をできるようにしておきましょう。
看護師に必要なパソコンスキルとは
看護師に必要なパソコンスキルとは、どんなものがあるのでしょうか。
電子カルテについては、医療機関によって使用しているカルテの種類(NECや富士通など会社によって)が違うので、自分の働く職場で採用している電子カルテの使用方法を覚える必要があります。
電子カルテに関する操作は、一般企業などで必要と言われるパソコンスキルとはやや異なります。
電子カルテの使用方法に関しては、転職で新しい医療機関への入職となれば必ずその医療機関で取り扱っている電子カルテの使用方法の説明がありますので、そこで覚えればOKです。
事前に勉強しておく必要はありません。
ただし、パソコンスキルが全くのゼロの状態から電子カルテの取り扱いをすぐに覚えて扱うには時間がかかり難しく感じるかもしれません。
電子カルテの他に看護師にパソコンスキルが必要となる場面は、勉強会の資料作成や看護研究、学会発表、マニュアル作りのときなどです。管理職となれば、シフト作成時にも必要となります。
ただし、保健師の仕事(保健所など)ではデスクワークが主となるので、日常でパソコンを使用します。看護師として働いていても、保健師のような仕事を任される職場ではパソコンスキルはさらに必要となってきます。
まずは、看護師の仕事に必要なパソコンスキルについて知りましょう。
看護師の仕事に必要なパソコンスキル
- タイピング(Typing)
- パワーポイント(Power Point)
- ワード(Word)
- エクセル(Excel)
上記①〜④について、順番に説明していきます。
看護師の仕事に必要なパソコンスキル①
タイピング(Typing)
看護師が仕事で主に必要となるパソコンスキルは、「タイピング」です。
電子カルテとなっても看護師の主な仕事の一つなのが、看護記録です。
電子カルテ上での看護記録は、紙カルテのときと同様に患者の状態を記録することが必要なのには変わりありません。
なので、パソコンで必要な主なスキルは、文字の入力(タイピング)となります。
タイピングを早く正確にできると記録に要する時間が短縮でき、作業効率が上がります。
タイピングの早さが、仕事が遅い人と早い人の差につながったりもします。
ブラインドタッチ(キーボードを見ずに文字を入力すること)ができるようになると、作業効率がとても上がります。
より効率よく働けるように、タイピングのスキルを高めておくことをおすすめします。
タイピングは練習あるのみです。
普段の看護師の仕事で必要なパソコンスキルとしては、タイピングを早くできるようにさえしておければ、入職してから新しい電子カルテの取り扱いを覚えるだけでまずはOKです。
看護師の仕事に必要なパソコンスキル②
パワーポイント(Power Point)
看護師がタイピングの次に使う機会の多いパソコンスキルは、「パワーポイント」です。
パワーポイントは表やグラフ、画像などを使って分かりやすくまとめることができます。
所属部署・院内での勉強会用のプレゼン資料作りや、看護研究・学会でプロジェクターを用いてスライドで発表する機会があるときに使用します。
勉強会や研究発表をする機会のない職場では必要ないかもしれませんが、病院勤務の方には必要なスキルとなります。
資料作りは数人のチームで行うことが多いと思うので、お互いに協力しながら行えばそれほど負担は大きくありません。
少しずつスキルを身に付けていきましょう。
その他、係や委員会、勉強会のお知らせなどのポスターもパワーポイントで作成することがあります。
看護師の仕事に必要なパソコンスキル③
ワード(Word)
「ワード」は看護学生の頃にもレポート作成で使用していた方も多いのではないでしょうか。
マニュアルや資料作りなどでワードを使う機会があります。
伝達内容をまとめたり、他のスタッフへの周知のために使ったりします。
ワードが必要なものに関しては手書きでも構わない場合も多いですが、追加・修正するときなどワードを使えた方が便利だったりするので覚えておいて損はないと思います。
看護師が必要とするワードのスキルは、タイピングができれば覚えることはそれほど多くありません。
看護師の仕事に必要なパソコンスキル④
エクセル(Excel)
「エクセル」はシフト管理で使用することが多いです。
日勤や夜勤のある看護師のシフトを組むのは大変ですが、エクセルを使用すると表計算などが簡単にでき、見やすい表を作成できるため多くの医療機関で使われています。
シフトを作る機会を持つ管理職の看護師などには必須のスキルとなりますが、いちスタッフとして働くときにとってはなくてもいいスキルかな、とも思います。
しかし、クリニックなど規模の小さな職場だと、備品の管理表などをエクセルを用いて看護師が作成することもあります。
基本的な使い方は知っておいて損はないと思います。
保健師のような仕事(保健所など)では、個人情報シートをエクセルで管理していたりします。看護師として働いていても、デスクワークの多い職場ではエクセルの使い方を覚えておく必要があります。
パソコンスキルがない、苦手な人への家で出来るおすすめの勉強方法
パソコンスキルがない・苦手だと思っている人や、これまで紙カルテ運用の職場のみで働いてきた人にとっては、電子カルテの操作に不安があると思います。
「ブランクがあり、パソコンが出来ないから再就職に踏み切れない」「パソコン操作の必要のない職場を選ぼうと、選択肢を狭めている」という方もいるかもしれません。
そんなパソコン初心者の方にもおすすめの最初の勉強内容は、やはり「タイピング」です。
まずはタイピングを早く正確にできるように練習しましょう。
職場環境にもよりますが、看護師に求められるパソコンスキルは高くないです。
基本的にはタイピングができ、職場の電子カルテの取り扱いを覚えればOKです。
職場の電子カルテの取り扱いは、入職してから説明を受けたり操作方法の資料をもらえるので、それから徐々に使いながら練習していけば問題ないです。
分からなければ、どんどん他のスタッフに聞きながらできることを徐々に増やして覚えていけばいいと思います。
なので、入職前に必須なパソコンスキルは「タイピングだけ」と言っても過言ではありません。
まずはタイピングさえできれば看護師として現場で働く分には問題ないので、早く正確に打てるようにタイピングの練習をしましょう。
練習すれば徐々にスキルは上がります。
タイピングのおすすめの練習方法は、タイピングソフトでゲーム感覚で覚えていくことです。
筆者もタイピング初心者の頃の練習によく使用したものです。
とても役に立ったと思っており、おすすめの勉強法です。
無料で利用できるものはインターネット上で見つけられますが、「どれがいいのか分からない」「そもそもそのソフトを見つけることが難しい」という方は、下記タイピング練習ソフトを参考にしてみて下さい。
経験上、ゲーム性のある方が飽きずに続けられます。
看護師の仕事でパソコンを使うメリット
ここまで聞いて、「やっぱりパソコンを使わない職場で働きたい」「タイピングの練習なんてしたくない」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、看護師の仕事でパソコンを使うメリットは大きいです。
紙カルテのときにはナースステーションに戻って記録しなければならなかったのが、ワゴン付きの電子カルテを持ち歩きながら受け持ち患者の検温に周れます。
患者のベッドサイドでカルテ(看護記録など)入力ができます(ノートパソコンやワゴンの設備は職場によりますが)。
なので、時間に余裕のあるときやタイピングスキルが高い看護師は、ベッドサイドで記録を終わらせることもできます。
時間のないときに忘れそうなことを紙にメモするのではなく、電子カルテの記録に直接入力しておくことで後で転記する必要もなくなり記録が楽になります。
電子カルテの導入により、診療記録の検索が簡単になったり転記などのミスの起こりやすい作業は減ります。
パソコンの取り扱いにさえ慣れると、手間が減る時間的メリットやミスを減らせること、浮いた時間を患者へのケアにもっと充てられるようになるなど、メリットは多いです。
今後の医療機関でのさらなるIT技術の普及は確実といえます。
紙カルテの医療機関を探してパソコンを使って働くことを先延ばしにするのではなく、今のうちにタイピングをできるようにして就職または転職することをおすすめします。
おすすめの看護師転職サイト
看護師におすすめのパソコンスキル勉強手順
もちろんパソコンスキルをたくさん身につけているに越したことはありませんが、紹介した4つのパソコンスキルは入職前から必須となるスキルではありません。
現時点では入職前は最低限タイピングができれば、看護師の仕事で難しいパソコンスキルを求められることはないので、勉強会や看護研究・学会発表などが必要となったときに覚える程度で問題ないと思います。
パソコン初心者の看護師におすすめのパソコンスキル勉強手順
①入職前の勉強:タイピング
②入職後:職場の電子カルテの操作に徐々に慣れる
③看護研究や学会発表の担当になったとき:パワーポイントなどの使い方を覚える
新しいことを覚えることに抵抗のある方も多いと思いますが、上記のようにまずは少しずつ勉強して、スキルが必要になったときに他のスキルも身につけていければいいと思います。
看護師の転職用の履歴書や職務経歴書はパソコンでの入力が必要か、手書きでもOKか
就職や転職のときに必要となるのが、履歴書と職務経歴書ですね。
結論からいうと、看護師の履歴書と職務経歴書は手書きでOKです。
パソコン入力のみしか受け付けない、というような医療機関はまだまだ少ないです。
医療機関への応募の際には、「履歴書と職務経歴書を医療機関宛てに送付する」または「面接時に直接持っていって提出する」ということがほとんどです。
他職種の職場ではPDFなどで電子メールに添付するということも多いですが、看護師の履歴書や職務経歴書に関してはまだそれほど普及していません。
ただ、今後はIT技術の普及により、看護師でも履歴書と職務経歴書もメールで送信することが必要となる医療機関は増えると思います。
現に、一部医療機関ではすでに電子メール添付でのみ受け付けている、というところはあります。
履歴書や職務経歴書はパソコンで一度入力しておくと、再就職のときに毎回手書き入力をする必要がなくなり、変わらない経歴などはコピペ(コピーして貼り付けること)ができるので、パソコンで作成することはおすすめです。
ブランクのある方でも看護師の資格があれば転職先はたくさんあります。
看護師の転職に特化した看護師サイトにいくつか登録して、自分にあった転職先を相談してみましょう。
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登録会社によって持っている案件は違うので、いくつか登録してみるのがおすすめです。
まとめ
今後のさらなるITの普及を考えると、今のうちから徐々にパソコンスキルを増やしていきたいところです。
とにかく実際に使って慣れていくことが大事です。
少しでも参考になれば嬉しいです。
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登録会社によって持っている案件は違うので、いくつか登録してみるのがおすすめです。